final A3000 レビュー 。音楽、ゲーム、これ一本。

finai VR3000 for Gaming。SHUREのSE215やSennheiser IE100と並び、発売から今に至るまでゲーマーに広く支持されている「ちょっといいイヤホン」の代名詞です。
そんな傑作、VR3000と同時に発売された"普通の"イヤホンがあります。いや、普通ではないかもしれません。こちらもまた傑作なので。
そんなA3000こそ、リスニングもゲームもこなせる、オールマイティに完璧なイヤホンではないか?ということで、今回はfinalが送るAシリーズ最若番、final A3000をレビューします。

もしあなたがちゃんとしたマイクを持っているなら、VR3000ではなくA3000を買うべきです。

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スペック

型番FI-A3DPLMB
筐体ABS樹脂
形式ダイナミック型
ドライバー6mmΦダイナミックドライバー 「f-CORE DU」
コネクター2Pin
ケーブル1.2m OFCケーブル
インピーダンス18Ω
音圧感度98dB/mW
再生周波数帯域10Hz~35,000Hz
質量18g
マイク形式なし
価格定価 13,800円

A3000はこの価格ではあり得ないレベルの音質を実現するために、新たな開発・生産の拠点を設けるところから始めました。6mmΦのダイナミックドライバーを、部品だけでなく生産機器を含めて、全てを新たに設計しました。フラッグシップイヤホンであるA8000の開発時に確立したfinal独自の評価法を基に音質設計されています。ゆったりと広がる低域のなかに一音一音が輪郭を持って浮かび上がるように定位する、圧倒的にナチュラルなサウンドが特長です。

開封/付属品

それなりにしっかりしたパッケージ。




内容物、撮影前にどっか行きました



内容物は
  • 本体
  • ケーブル
  • ケース
  • イヤーピース(SS,S,M,L,LL)
  • 保証書
  • イヤーフック
必要なものは一通り揃っている。

本体

本体。艶消しのブラックでしっとりとした質感。



反対側。耳掛けタイプのイヤホンとしては小型。



リケーブル可能。2pin。


音質

自分のレビューは、素人の素人による素人のためのレビューです。正確に音質を伝えることよりも、このイヤホンの音の傾向をわかりやすく伝えることを目的としているため、詳しい人が見ればボロだらけだとは思いますがご了承下さい。

今回は手元にあったfinalの3000番台を用意し、3機種を聴き比べました。



final 3000番台


final VR3000 A3000と同時に発売された、f-Core DU搭載機種最廉価(だった)ゲーミング向けイヤホン。音響空間イメージの再現に長けていると謳う。最近兄弟機種のVR2000が登場、こちらは反応速度重視

Final E3000 言わずと知れた定番イヤホン。VGP Awardにおいて10期連続金賞受賞、イヤホン初の殿堂入りを果たしている。湿り気のある上品な音が特徴。

再生環境については、自作PCからのSPDIF出力をSONY UDA-1で受け、6.35-3.5mm変換を挟んでイヤホンに出力しています。ストリーミングサービスはYoutube musicを利用しています。



トランスペアレントな音を名乗るだけあって、不快な要素が全く存在しません。ふやけた低音や耳に刺さる高音のような、あなたのリスニングを妨げる要素は完全に排除されています。
空間オーディオを聴いたことがないのでアレですが、VR3000のような「正確な音」も健在です。
例えるならば、1万円くらいの普通のCDプレーヤーの音です。スピーカーが別で付いてくるやつ。この例えじゃクソザコに聞こえるかもしれませんが、これはかなりの褒め言葉です。スマホやテレビのスピーカーとは異なり、箱鳴りがなく広がりのあるソフトでナチュラルな音質。低音が少し物足りないかも?そんな音です。

メタルやEDMを好む人には向かないかもしれませんが、僕はこのA3000で音ゲー曲を無限に聴いています。音のバランスが取れているので聴き疲れしにくく、長時間のゲームにも最適です。

E3000と比較すると他2機種はワンランク上の音が出ます。単純に情報量も多ければ低音の籠もりも少ないです。ただし音の傾向はE3000に近く、VR3000は他2機種とは異なり、あえていうならば高感度な印象を受けました。耳を刺すわけではないし高音域に限った話ではないのですが、ややドンシャリというか...、やはりゲーミングに合わせたチューニングはされているようです。それと比較するとA3000は音楽寄りのチューニングではありますが、トランスペアレントな音は当然健在で、空間情報の把握には適しているイヤホンです。ただしVR3000とA3000の音質面での差はあまり感じませんでした。(無い訳ではない。)VR3000のコストカットがすごい。

自分はよくApex Legensをプレイしますが、A5000を購入するまではこのイヤホンをメインで使用していました。ヘッドホンが辛い眼鏡族にはイヤホンが必須装備ですが、このイヤホンは適切な音を鳴らしてくれました。A5000の話は後日。


あとType Eは神です。サイズ5種&ケースが付属、単品価格も安い。
この世で最も総合力の高いイヤーピースです。





総評

・兄弟機であるA4000と比較しても無個性な音(A4000は店頭でしか聞いたことないです)
・素材のパワーが同価格帯の製品より0.5ぐらい上
・VR3000とかよりは鳴らしにくいが全然問題ないレベル
・長時間聴き続けても疲れない音、筐体
・耳掛けイヤホン最高
・1万円相応の高級感には欠ける筐体
・リケーブル可能(2pin)
・癖のないケーブル
・マイクはない、いらない
・Type E(イヤーピース)が最高
・あなたが大富豪なら最初からA5000を買ってください

VR3000をはじめとした定番ゲーミングイヤホンとの大きな違いとして、マイクの有無が挙げられます。しかし、私は声を大にして言いたい。

イヤホン付属のマイクはもれなくクソ

そのマイクが相手に与える印象を想像してください。ノイズまみれで何言ってるのか聞き取るのにも苦慮するようなプレイヤーと試合を共にしたいですか?
もしあなたがどうしてもマイクを用意したくないのなら、RAZER Blackshark(X以外)を買うべきです。


結論として、人類の99%くらいに最適解なイヤホンです。癖がなくオールマイティに使える、かといって無個性ではない。音以外の部分も非常に優秀で、イヤーピースは世界トップレベル。VR3000譲り、正確にはA8000譲りの優れた筐体設計により装着化はバッチリです。

有線イヤホンに1万円も出すのを躊躇する気持ちもわかりますが、これからずっと使っていくものをケチるべきではありません。2pin規格でリケーブル可能なため、ケーブルが断線しても容易に修理可能。末永く使える1本です。

しかし、結局は好みの音、装着感は人によって異なるので、購入前に試聴することを推奨しています。かなり売れてるモデルなので、近所にビックやヨドバシがあれば置いてあるかも。eイヤホンに行けば間違いなくあります。あと、final STORE、今はREB STOREに店名が変わっていますが、唯一の直販店が川崎にあります。チャンスがあれば訪れてみてはいかがでしょうか。ここ最近ずっと休業してるっぽいです。イヤピガチャ回したいな...

おすすめ度
★★★★★

以上、final A3000のレビューでした。

ps.このイヤホンは2022年のfinal公式ストアの福袋、シルバーコート・ダジュールに含まれていたものです。実に2年以上寝かしていたネタです...







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