AZLA×qdc ERINYS レビュー ハイエンドゲーミングイヤホンの実力を探る。

一年前にアキハバラe市場で買った福袋の当たりをレビューします。


スペック

品名ERINYS
カラーBlack
形式カナル型
ドライバーBAドライバー×1、10mm径ダイナミックドライバー×1
コネクターqdc 2Pin
ケーブル約120cm
インピーダンス18Ω
入力感度100dB
周波数特性10Hz~40kHz
重量30g
マイク形式あり
実売価格5万9980円だったっぽい

以下公式HPより抜粋

ERINYSはAZLAとqdc両社のサウンドエンジニアが力を結集させ約1年間かけて完成させたハイブリッドイヤホン。AZLAが追求する空間感とqdcの繊細で美しいサウンド表現力を極大化させたハイブリッドイヤホンであり、高性能のダイナミックドライバーとBAドライバー、各一基で構成される。特に、それぞれのドライバーがバランス良くシンクロされるように設計され、各帯域の表現における理想的なトーンバランスを実現。表現力に優れ、Studio、Live、Music、Game等、様々なシーンで使用可能。

開封/付属品

前回の年末(2022末)にアキハバラe市場にて、「ゲーミング 7,000円 ガチャ袋」と「ご協力お願いします袋」の2つを合わせて税込7,777円で購入しました。とても縁起がいい。

アキハバラe市場の福袋は説明文にヒントがあり、ある程度の予想が可能なのも楽しいところですが、近年では珍しい明確な大当たりがある、それ以外も定価以上の元は取れるという超優良福袋です。今回自分が選んだゲーミング 7,000円 ガチャ袋はおそらくAZLAのAZEL Edition G (MK2?)が出るというのがもっぱらの見解でした。

そしてふたを開けてみると、本当に大当たりを引いてしまった...

届いた状態。



内容物。明らかに箱がでかい。
同時に購入したご協力お願いします袋(777円)も同梱されていた。





明らかに7,000円で購入していいクオリティの梱包ではない...



内容物をすべて出した状態。付属品が豪華すぎる。


ついに姿を現したゲーミング 7,000円 ガチャ袋の大当たり枠、AZLA×qdc ERINYSの登場です。

内容物は
  • 本体
  • 本体を守るポーチ×2
  • キャリングケース
  • Type-C DACケーブル「A100」
  • USB Type-C - A変換アダプター
  • Lightning DACケーブル「L100」
  • SednaEarfit XELASTEC Super Clear(イヤーピース SS/S/MS/M/ML/L)
  • SednaEarfit SE1500(イヤーピース SS/S/MS/M/ML/L)※MSは初期装着済み
  • クイックガイド←手元になかった。入っていたのか、無くしたのかは不明
特筆すべきはDAC2種とイヤーピース2種だろう。iPhone、Android、PCなど、購入者がどんな環境であろうと使えるよう配慮が行き届いている。また、SdnaEarfitシリーズの中でも一般販売されていない付属品用のSE1500、XELASTICを極限まで透明にしたSuper Clearを付属。イヤーピースに定評のあるAZLA要素ともいえる。
余談だが、SE1500は市販されている中ではVIVID Editionが最も近い。型番もSE1000だし。

本体

めっちゃキラキラしている。




AZLAとqdc、双方のロゴが確認できる。謎の数字列は製造番号だろうか?
ノズルカバーの金属が花のような模様になっているのも細かい。



公式HPに「qdc独自のアコースティック技術とAZLAのチューニング」とあるように、筐体設計や製造はqdc、AZLAはチューニングに関与したのだと推測される。実際、筐体の形は他のqdc製イヤホンと酷似しており、リケーブルのコネクタもAZLAが採用していたMMCXではなくqdc 2pinとなっている。ただしケーブルはAZLAっぽい?


音質

自分のレビューは、素人の素人による素人のためのレビューです。正確に音質を伝えることよりも、このイヤホンの音の傾向をわかりやすく伝えることを目的としているため、詳しい人が見ればボロだらけだとは思いますがご了承下さい。

今回はERINYSと同じく「空間感」を主眼としているfinalのAシリーズより、A3000とA5000,ついでにqdcのSuperiorを用意し比較します。

今回の比較対象

final A3000 A8000から続く「トランスペアレントな音」を実現するため、新開発のf-Core DUを搭載したイヤホン。ゆったり繊細なサウンドを鳴らす万能機。

final A5000 満を持して登場した(常識的な価格帯における)最上級機種。とにかく癖のないイヤホンで、キーボードに例えるなら赤軸(ROG RX RED)のような抜けの良さ、引っかかりがなく重低音から高音まで駆け上がる、ある意味イヤホンの到達点の一つ。過大評価しすぎか?

qdc Superior 突如qdcから現れた、1万円台のエントリー機。お値段以上のパワフルな音が魅力。

再生環境については、自作PCからのSPDIF出力をSONY UDA-1で受け、6.35-3.5mm変換を挟んでイヤホンに出力しています。ストリーミングサービスはYoutube musicを利用しています。



これは...


まず感じるのは音が籠っているということ。ぼわぼわする訳ではないが、中高音の抜けがあまりよくない。finalの音に慣れていると余りの傾向の違いに驚かされるがこれは自分の経験値不足。

ゲームに向いている音とも思えない。空間は広いが解像感が薄く、繊細な音を聞き取りやすいタイプのイヤホンではない。fpsのような音場が重要なシーンでは、VR3000やA3000、A5000のほうが向いている。これらが迫力に欠けると感じる人はSuperiorを選択しても良いだろう。

しかし、よく聞いていると1BA+1DDの影響か、音の厚み、豊かさが心地良い。同社のSuperiorと比較しても高性能ドライバーによる表現力の高さは疑いようがなく、(あまり聞かないジャンルだけど)ロックやメタルのようなジャンルは大迫力で聴けるだろう。

つまり、ゲームはゲームでもいわゆる「e-Sports」に向いたものではなさそうだ。FF16やサイバーパンクのような、ソロでやるようなゲームに適しているように感じる。

また、ここ1年ちょくちょく使っていた影響か、開封当時より音のクリアさは多少改善されたような気がしなくもない...


付属しているイヤーピースについて言及すると、SednaEarfit SE1500は同シリーズのVivid Eitionに酷似している。final Type-Eと比較すると多少硬い、寒色系の仕上がりとなっている。

そっくり!

SednaEarfit XELASTEC Super Clearに関しては通常版の色違い(?)で透明感がすごい。すでに後継製品が出ていて、その色に近いです。ただ、体温で変形するシリーズが耳に合わない体質なので、微妙...


総評

・美しいデザイン
・悪くない装着感
・音が籠りがち
・繊細というよりは大味
・音の広がりはすごい
・臨場感もある
・付属品豪華
・DACいいね
・イヤーピースたくさん
・定価高っっっかいけど上には上が(それなりにたくさん)いるよね

A3000の記事で、

イヤホン付属のマイクはもれなくクソ

という話をしました。が、実はERINYSは割と使えるマイクを持っています。イヤホン付属のマイクと言えば「音量が小さすぎ」「音悪すぎ」ですが、少なくとも使えるレベルの音量、音質を備えています。あくまで割と使えるというだけですが。


結局、好みの音は人それぞれなので試聴してください...と言いたいですが、子のイヤホンに関してはもう売ってなさそう。興味がある人は中古を探してみてください。

おすすめ度
★☆☆☆☆

以上、qdc ERINYSのレビューでした。




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